チェンマイ独居老人の華麗なる生活1372
(金持ちと貧乏人:料理自慢編)
料理は、 材料や調理技術も大切だけど、
心を込めて作らなきゃ、
絶対においしい料理なんかできないです。
村上信夫 (フランス料理のシェフ)
ジジイの友人には裕福な爺さんもいる。
その守倉さん(76歳、 仮名)は日本に自宅を持ち、 且つチェンマイにも家(奥さん名義)を所有。
現在30幾つ年下のタイ人奥さんとチェンマイで暮らしている。
勿論自家用車も所有、 奥さんの運転手としても走り回る。
奥さんが和食店 「愛 巴」 のバフェ(700バーツ/人=約2,400円)を食べたいと言えば、 「ハイ」 と即答で連れて行く。

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北タイ情報誌 「Chao」 掲載の 「愛 巴」 の広告。
並みは499Bだが、 赤矢印の箇所にはこう書かれている。
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「鍋、 刺身サラダ、 高級握りなどのブッフェは699バーツ」
金持ちの守倉さんご夫婦は勿論、 699Bの方を注文する。
金持ちの日本人を見つけたタイ人女性は幸せだ。
これが同じ日本人でも貧乏人の亭主なら、 カオマンガイ(40B)になるのだから。
お金持ちにはグルメが多いようで、 守倉さんはいつも旨いものを食べていらっしゃる。
だからか料理が好きで、 自らが腕を振るうことも度々。
男性機能の衰えを料理でカバー、 日々奥さんにサービスする。
ところがその奥さんが実家に帰ってこの日は守倉さんお1人。
ならば自分でツマミを作り、 旨い酒で至福の時を過ごそうと....
うるさい女房が留守、 この時の一人酒はまた格別であろう。
どんな美女でも毎日一緒では鬱陶しいだけだ(と思う)。
で、守倉さんはこんな写真を送信してくださった。
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その説明文には、
A) 炒めたウインナーにタコ足の刻みを入れケチャップをかける。
B) 炒めた竹輪の穴に胡瓜を挿入し、 輪切りにしてほおばる。
C) 湯がいたオクラを1口で食い込めるように切り、 鰹節をかけ、
醤油をさす。
D) 胡瓜をカニカマで挟み込み、 爪楊枝を突っ込む。
これらを肴にして、 ちびちび舐めるようにして飲む酒はいいもんですよ。
(注) 下線部はジジイが守倉さんの説明文を弄(いじ)って、
表現を書き換えております。
随分と手間暇かけて(肴を)作るものとジジイは驚いた。
こんなモノ、 ジジイならウインナー、 カニカマ、 胡瓜、 竹輪、 オクラをそのまま手を加えないで食べるだろう。
守倉さんはこれに反論して言う。
「肴は見た目、 おかずは味、 手間をかけた分だけ美味しくなる」
その通りだと思う。 だから通は食器にもうるさい。
犬・猫が餌を食うのとは違うのだ。
「食器は料理の着物である」 北大路魯山人(芸術家)
それにしても守倉さんのLine(説明文)を変えて読むと、 食欲というより性欲をそそられてしまう。
”挟み込み”、 ”突っ込む”、 ”穴にxxxを挿入”、 ”ほおばる”、
”食い込む”、 ”xxxをさす”、 ”ちびちび舐める” 等々。
何かいやらしいことをしてる感じ。
* *
一方、 貧乏人の料理は至ってシンプル。
18,500バーツの中古バイクに乗る貧乏人はこの独居老人。
ジジイのある日の夕飯レシピをご覧なってください。
まずこの食材を洗ってから刻む。
名称が分からない、 市場で試しに買ってきた。
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☝ 初めて食べたが、 それほど旨いもんじゃなかった。
次はオクラを薄く刻む。

下は2点とも和食惣菜店 「大阪のおかん」 で購入。
(地図はココ)
左は鯖を焼いたもの:35バーツ、 右は菜の花のゴマ和え:25B。
尚、 菜の花は量が多過ぎて半分使用、 残りは翌日に食う。
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食通のジジイは、 買ってきた惣菜をそのままでは食べない。
鯖の上部にあるのはショウガ。
菜の花には先ほどのオクラなどを添え、 細ネギも加える。
しかしこれだけでは物足りない。
で、 前日の残りの豚の耳(左)と大根(細切り)も.....
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☝ アルコールはビ−ルとタイの焼酎(130B/瓶)
清酒なし、 貧乏人には高すぎて....
豚の耳は市場の惣菜店で購入30バーツ、 半分食べたので15Bの勘定になる。
貧乏人でも栄養価満点で豪華ディナーを味わうことができる。
また料理が何であれ、 食えば本能は充たされる。
旨そうに食うのが作法、 その技術を芸術にまで高める、 これがジジイの料理の基本だ。
お分かりのように、 ジジイの料理にはいやらしい事が1つもない。
”挟み込み”、 ”突っ込む”、 ”穴に挿入”、 ”ちびちび舐める” など一切なし。
「飽きるところから新しい料理は生まれる」 北大路魯山人
「飽きるところから新しい女ができる」 独居老人
舐めて穴に挿入......アノの時にしたいもの。
チェンマイって ホントいいですね!