チェンマイ独居老人の華麗なる生活1682(言語の力-9:世論)
中身が空疎になればなるほど、
その語句はほとんど何の意味にでもとれるようになり、
まもなくほとんどすべての事柄を意味するようになる。
W・リップマン (米国のジャーナリスト)

テレビや新聞は世論調査を巧みに使い、 世論を都合よく作る。
例えば内閣支持率。
自公政権に批判的な朝日、 毎日、 共同などの調査では必ず低くなる。
一方、 産経、 読売、 日経では、 支持率は比較的高めに出る。
全体を平均し、 どうにか分かるようでは調査の信頼性は低い。
ある新聞社は下記のような質問方法をとる。
「安倍首相は独裁的政策を強引に進めていますが、
あなたは安倍内閣を支持しますか?」
そして 「支持する」 と答えた人だけを内閣支持率にし、 「どちらでもない」 人は 「支持しない」 に振り分ける。
この様に、 世論調査は10%くらい簡単に上げ下げできる。
メディアの思惑次第、 さじ加減なのだ。
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調査の不信感を払拭するため、 米国では世論調査専門会社が調査するようになった。
そこでは調査方法や質問内容などを公表して公正さを確保。
「トランプ大統領は人種差別主義者ですが、
あなたはトランプ大統領を支持しますか?」
こんな質問方法では、 調査会社の信用が台無しに....
韓国でも世論調査が発表されるが、 これには途轍もなく作為が働く。 当てにならない調査だと思えばいい。
* *
先月、 河野防衛大臣が自身の政治資金パーティーでこう言った。
「私はよく地元で雨男と言われた。
私が防衛相となってから既に台風は三つ」
この発言にメディアは次のように報じる。
”台風などで多数被害が出ていることから、
発言は軽率と批判を浴びる可能性がある”
”可能性がある” と書いて、 批判を浴びせたいのだ。
メディアが自社の主張(考え)にあわせてよく使う常套手段。
他の言葉には、
”論議を呼びそうだ”
”反発が予想される”
”波紋を広げよう”
”拙速との意見も...” と、それとなく世論を誘導。
大きな台風被害が出た千葉市の熊谷俊人市長は、 河野太郎防衛大臣の雨男発言に対し、
「被災地の首長として全く気になりません、 問題なし」
とツィッター。
そして次のように訴えた。
「報道機関は ”問題視される可能性もある” 等の世論誘導的な
文末の悪癖を直した方が良いと思います」
千葉市長の言う通りだと思う。
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今年6月の 「G20大阪」 では、 朝日新聞がこんなことを書いた。
「大阪城を背に記念撮影予定…侵略者・秀吉の居城…気になる
韓国の反応」 (2019年5月23日の朝刊)
加えて、日韓外交に関わる匿名関係者の話として、「日本政府が背景に大阪城が入る構図を検討しているが、 韓国の反発が予想され....」、
ご丁寧に、 「撮影場所が調整される可能性もある」 と報じる。

結局、 変更もされずに何事もなく記念撮影は終わった。
要は、 朝日新聞が韓国の反発を促し、 大阪城を変更させたかっただけ。
単なる安倍政権への嫌がらせ、 朝日お得意の ”放火記事” の典型、 火をつけて世論を誘導する。
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朝日新聞の2019年7月27日の朝刊、 ニュースの書き出しにこんな記述があった。
「国民民主党の玉木雄一郎代表が改憲論議に
前のめりな姿勢を見せ、 党内外に波紋を広げている」
この ”前のめり” の表現に対し、 ジャーナリストの古森義久が朝日新聞を批判している。
『報道記事は本来、 一定の出来事を事実どおりに客観的に
知らせる報告である。
一定の出来事についてメディア側の意見や評価を述べる社説
のような評論記事とは基本が異なる』
”前のめり” とはネガティブな言葉、 意味の曖昧な情緒的で短絡的な言葉でもある。
要するに報道の中立性は無視、 自分の気に入らない時に悪意や敵意をにじませながら使う、 卑怯きわまる用語だ。
玉木代表の改憲への動きを報じた他社の記事には....
読売新聞は 「積極的に議論する姿勢を示した」、
日本経済新聞は 「玉木氏は憲法改正で前向きな発言」 と書く。
”前のめり” と ”積極的、 前向きな” とではエライ違い。
”前のめり” という言葉は朝日が最初に使用、 今では常套文句。
この表現自体、 客観的にはなんの根拠もなく、 自分たちの嫌いな言動へのののしりにすぎない。
「絶対に反対」 と強くは書かず、 ”前のめり” でそれとなく世論を作っていく、 卑しい朝日新聞の体質がここに見える。
* *
では最後に、 朝日流の ”前のめり” の例文を示そう。
普通に ”前向きに” と書けばいいところを....
「チェンマイ独居老人は根がスケベで、
若い美女を ”前のめり” の姿勢で探し求めている」
新聞の情報が事実かどうかを確かめる手段を持たない大衆は、
それらを事実として受け取る傾向がある。
W.リップマン

朝日は卑怯で卑しい新聞だ。
チェンマイって ホントいいですね!
日本マスコミの「いい加減さ」を的確に考察されています。敬服します。
情報検察力も卓抜です。
今後も拝読させていただきます。
朝日新聞は、ほとんどが訂正記事になってしまいますね。
お褒め戴き天にも昇る気持ちです(ちょっと大げさ)。
本ブログは下品とのお叱りも受けてまいりました。
チェンマイ模様・情報、、芸能ネタありの何でもOKブログです。
今後ともご愛読、よろしくお願いします。コメントありがとうございました。
総務大臣が、テレビ局の許可についてちょっと言及しただけで大騒ぎする日本です。
言論弾圧などと大騒動になるでしょうね。
言論の自由といっても、先の愛知トリエンナーレしかり、何でも自由だと勘違いしてしまう。
ましてや嘘、捏造報道まで自由なんぞあり得ない。
新聞社の訂正お詫び記事は、隅にちょこっと載せるのが多いです。
「吉兆」の使い回しをあれだけ非難しておいて、自社の捏造報道には静か。
日本で今、1番信用できないのが朝日新聞です。 コメントありがとうございました。