チェンマイ独居老人の華麗なる生活1581
(俺は何故タイに嵌まったか-2)
過去を学ばない者は同じ過ちを繰り返す。
過去を学ぶ者は別の過ちを見つけ出す。
チャールズ・ウルフ・ジュニア (米国の作家)
Bさん(73)は50歳を過ぎて初めてタイにやって来た。
観光ではなく転勤、 会社の辞令でバンコクに赴任したのだ。
Bさんは29歳で日本人と結婚、 それまで彼は童貞だったかも...
しかし半年と持たず離婚。
実際の夫婦生活は3ヵ月程度、 それでも慰謝料か何かは知らぬが、 150万円を相手に渡したという。
Bさんが浮気したとか、 縄で縛ってムチで叩いたわけじゃない。
Bさんは超真面目、 後ろ指をさされるようなことは出来ない人。
離婚後は以前の独身生活に戻り、 キャバクラや風俗店に通うこともなく、 女っ気なしの会社員として50歳を迎えた。
斯様に生真面目なBさんのバンコク生活が始まった。
勤め先、 部下はほとんどタイ人、 猛烈社員などいる訳がない。
というより、 さほど働かないのが多かった。
無理難題をいう客も大勢いて、 ストレスは溜まる一方。
これでは身体が持たぬ...と仕事を終えた夜10時過ぎ、 バンコクで名に聞くタニヤに足を向ける。

店に入って驚いた、 50数年の人生で初めて見る光景。
若い美女がわんさかいるではないか。
Bさんに僥倖が訪れた。
何回か通ううちに、 好きな女性ができたのだ。

☝ イメージ画像。
お金でその恋は実る、 20そこそこの若い美女を思い切り抱けた。
天にも昇る気持ちとはこう言うことだろう。
「車 買ってェ〜、 家 買ってェ〜」 のおねだりには即対応。
しかし彼女は家も車も売っ払い、 故郷に帰って行った。
* *
Bさんの辞書に傷心の言葉はなかった。
遅咲きだが、 性春に芽生えたBさんの精神は成長する。
次の女性を見つければいい...今度は別の風俗店に向かう。
このようにしてBさんは、 風俗から足を洗わせ、 世話したオンナが次々と....
だがパターンはみな同じ。
家、 車を買ってやれば、 女たちはそれを売り払い故郷に帰る。
そしてBさんに人事異動発令、 日本に転勤と相成る。
バンコク暮らしはちょうど3年で終了。
日本暮らしになったBさんだが、 月に1〜2回はバンコク通う。
これは退職するまで続いた。
66歳で自由の身になったBさんは、 バンコクに舞い戻る。
勿論、 お目当ては風俗店。
そこでまた20歳そこそこの美女と巡り合う。
Bさんはすぐに店を引かせ、 彼女の面倒をみることに....
こんなパターンは彼女で4人目だ。
彼女は故郷、 ミャンマーの北方シャン州に帰った。
Bさんと彼女の逢瀬は、 タイとミャンマーの国境の街メーサイ(タイ)に変わる。
彼女が家を建てたいと言えばカネを出してあげる、 車を買いたい...カネを渡す。
但し、Bさんは1度もその家も車も見たことはなかった。
結婚という話になるがいつも延期、 結局、 彼女との別れの日が
やって来た。
別れて8か月ほどあとか、 ミャンマーの彼女から電話が入る。
「子供が出来た、 お金ないから送ってほしい」
Bさんは1万バーツだけ送金する。
5年以上も抱いた女性だ、 無視しないのはBさんのやさしい性格。
* *
25,6年前にバンコクで世話した彼女がチェンマイに居た。
1度は切れたが、 何となく付き合いが復活する。
その女性は週に1回、 チェンマイのBさん宅(アパート)に来て、 洗濯をし、 ランチを共にする仲。
SEXはまったくなし、 ただ付き合うだけという。
Bさんは日本の家・不動産を売ってのチェンマイ暮らし。
チェンマイの生活にはパートナーが欠かせないと思うBさんは、 今年6月から彼女との同居を開始。
現在、高級コンドーで73と47歳は、 甘いどうかは知らぬが新婚のような生活を送る。
50にして春に目覚めたBさん、 73にして実が成ったようだ。
今週、 ジジイはBさんに会ったが、 Bさんの笑顔は幸せではち切れんばかり。
Bさんは何故タイに嵌まったか? 答はもう出ている....
50を過ぎたBさんが、 春にめざめたからだ。
ある友人はこう言った。 「年取って....」
「オンナに狂っただけ」
チェンマイって ホントいいですね!