2018年10月22日

独居老人の生活1330(#12とんでる女の今昔物語:家庭には向かない女)


チェンマイ独居老人の華麗なる生活1330
        (#12とんでる女の今昔物語:家庭には向かない女)


 私たちは一度愛を捕らえたと思うと、
 謙虚さを忘れてしまいます。

 この愛を得たのは当然の運命だったかのように思い上がり、
 愛を独占しようとします。 

 苦しみはその日からはじまる。
                                   瀬戸内寂聴 (作家)


田村俊子は1884年(明治17年)生まれの小説家である。  

東京浅草区育ち、 米穀商の娘が日本女子大学校国文科中退して作家を志す。
で、 弟子入りしたのが文豪・幸田露伴

その後露伴から離れ、 岡本綺堂らの文士劇に参加したことをきっかけに女優になる。
でもこの顔で女優はキツい....女中役ならできたかも。
               ☟

     pict-田村俊子2.jpg


俊子が25歳の時、 幸田露伴門下の兄弟子で10歳年上の田村
松魚
と結婚。

松魚は29歳の明治36年(1903年)から6年間米国に留学。
帰国後に俊子と結ばれたわけだ。

俊子は歯並びが悪く鼻も低い。 これではいい役が貰えない。
ならばと隆鼻術を受けるが明治時代の事、手術は上手くいかず。

鼻の中に入れた固形物が影響してカギ鼻になってしまった。
これでは松魚も熱が冷める。

おまけに俊子は贅沢三昧の生活。
金遣いの荒い妻にげんなりの松魚は、 「お前も小説を書け」 と
勧める。

そこで書いた 「あきらめ」 が、1911年大阪朝日新聞懸賞小説で
1位で当選。  千円の賞金が転がり込んで文壇デビュー。

カネが潤沢にあれば夫婦仲も何とかまとまる。
松魚はヒモ亭主のような感じ、俊子にどんどん書かかせて稼いで貰う。

しかし稼いでも稼いでも俊子の財布は笊(ざる)、 あれば贅沢、浪費の日々。

俊子の代表作は 『木乃伊(みいら)の口紅』、 『炮烙の刑』 他。
官能的な退廃美の世界を描き、人気作家として一世を風靡した。

pict-田村俊子3.jpg


      興味があればお読みください。 
   pict-木乃伊の口紅.jpg

         『木乃伊の口紅』
              ☟
http://aozora.binb.jp/reader/main.html?cid=5006

                 * *

そうこうするうち、 夫の友人で2歳年下の朝日新聞記者・鈴木悦と恋仲になる。

鈴木にも妻がいたからW不倫、 山尾志桜里同様スケベ女は今も昔も変わらない。

大正7(1918)年 32歳で松魚を捨て、 鈴木のあとを追ってバンクーバー(カナダ)へ移住。
鈴木悦とともに現地の邦字紙大陸日報の編集に参画する。

だが鈴木も俊子の浪費癖にはお手上げだった。
鈴木悦は昭和8年、 帰国中に盲腸炎をこじらせて死去(享年48)。

で、俊子は3年後の昭和11年、 18年ぶりに帰国した。

するとまた俊子の淫乱の血が騒いだ。
俊子の母親は家付き娘、 養子の夫には目もくれず、 若い役者を
囲うほど。

このような家庭環境が、 俊子を自由奔放な娘に仕立てたか。
俊子は佐多稲子の夫である文芸評論家・窪川鶴次郎と男女の関係に...

1938年(昭和13年)、この情事が発覚、 田村俊子はこの時54歳、 窪川は19歳年下の35歳。

よくぞ35の男が50半ばのオバさんを抱いたものと感心。
純情男が俊子の誘惑に陥落したか → 窪川夫婦に亀裂 → 結局離婚。

     pict-田村俊子.jpg
           ☝ 田村俊子。


俊子の荒れた生活を心配した中央公論の嶋中雄作社長が、 俊子を特派員の名目で上海へ派遣。

次々と男に飛び、 中国へも飛ぶ。 
まさに ”とんでる女” の面目躍如。

田村俊子を主人公に書かれた本がそのものズバリ 「田村俊子」
著者は瀬戸内寂聴。
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                * *

鋭い文学的感覚、 放埒で浪費癖、 奔放で情熱的、 愛した男は必ず捕らえる。

上海でそんな田村俊子を見た久保田万太郎が述懐する。

「パンツをはき、 毛皮の外套の肩をいからして、 南京路の人込みの中を男のように歩く格好は、 とても60を越した人とは思えなかった」

1945年4月、 上海北四川路の路上で脳溢血をおこして急逝
(享年62)。

チャイニーズドレスに身を包んだ田村俊子は、 白粉いっぱいの
厚化粧だったという。

                * *

田村俊子は浪費家、 湯水のように使いまくったが全て己の作品で稼いだカネ。
他人からとやかく言われる筋合いは全くない。

ところが現代には、 掛け替えのない〇〇を売り、 血と汗の結晶である〇〇を浪費し、 己は裕福になった女がいる。

そんな狡猾な裏切り行為でのし上がった女といえば....









  ”とんでる女” 、 この続きはまた明日。


チェンマイって ホントいいですね!




posted by チェンマイ華麗なる独居老人 at 10:54| Comment(4) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする