2018年08月09日

独居老人の生活1263(引き揚げ者たち-3:爺さんの勝負)


チェンマイ独居老人の華麗なる生活1263(引き揚げ者たち-3)


  守ろう、 守ろうとすると後ろ向きになる。

  守りたければ攻めなければいけない。

                                         羽生善治 (将棋)


チェンマイに定住する我々は、 当地で骨を埋めるか、 何らかの
理由で日本に帰るか、 そのどちらかに分れる。

一人暮らしのジジイは、 次のいずれかで帰国することになろう。

1.健康悪化、  2.金欠、  3.チェンマイに飽きる。


最近チェンマイを引き揚げたのが友人の松坂さん(67、 仮名)。
彼はどんな理由があって帰国したのだろう。

上記3点には該当せず。  別の要因があったのだ。

松坂さんがチェンマイで暮らし始めたのは50代。
そして数年後、 独身だった彼は縁あってタイ人女性と結婚する。

イサーン(東北地方)に住んでおり、 歳の差24だった。
男は大概奥さんの実家の方に引っ張られて行く。

彼もその例に漏れず、 チェンマイを離れてイサーンに移り住む。
しかし松坂さんには退屈な毎日。

イサーンのド田舎、 ちょっと街まで出るにも車で20分はかかる。

一番キツかったのは、 自宅近くに日本人がいないこと。
話し相手がおらず、 飲み仲間もいない。

週に1回ほど街に出て、 現地で知り合った友人と喋るだけ。
それ以外にはやることがない、 ボーっとした状態が続く。

毎日が家の中ではジジイにだって耐えられない。
で、取り敢えず彼はチェンマイに戻りアパートに住み始めた。

後日アパートに奥さんがやって来たが、 彼女はあくまでイサーン居住を希望。

「じゃあ仕方がない、 離婚するのか?」
なんて話し合ってるうちに男と女、 久し振りに夫婦の営みが....

何てことは無い、 この1発で妊娠。
生まれてみれば女の子、 夫婦共に初めての子を授かった。

こうなると奥さんも折れてチェンマイに移住、 親子3人の新しい
生活がスタートした。

松坂さんは娘名義で家と土地を購入、 チェンマイ郊外のムーバーンだ。


松坂さんは娘を見ても、 本当に俺の子かと疑心暗鬼に.....
しかし成長すると誰が見ても彼に瓜二つ、 DNA鑑定より確か。

ジジイも娘の顔を写真で見たが、 これほど父親に似るものかと
驚いたほどだ。

二枚目の松坂さんの顔がそのまま娘に移動したかのよう。

     pict-白上.jpg

                * *

何不自由のない生活だったのだが、 今度は奥さんがチェンマイに馴染めない。

これは当たり前いえば当たり前で、 自分の実家のある所が一番だ。

そうこうしてる内に、 奥さんは娘を連れてイサーンに帰る。 
当然 「貴方も一緒に...」 と夫を誘ったと思う。

結局、 チェンマイとイサーンでの別居生活が始まった。

松坂さんは時々奥さんの家に行き、 3,4日過ごしてまたチェンマイへ帰るというパターン。

奥さんは、 実家の周りの土地を徐々に買い占め資産を増やす。
小さなレストランをオープンしたりする。

そのカネの出どころはと言えば、 当然松坂さんのお財布。
奥さんからの電話催促で、 彼はATMに走ることが多くなる。

そのカネの使い方は尋常でなく不自然、 松坂さんは何らかの対策を講じざるを得なくなってきた。

そして別居生活数年後、 彼は離婚を決意、 果敢に打って出た。

酒好きで明るく温厚な松坂さんだが、 火事場のそれこそ馬鹿力、 生涯を賭けた勝負に挑んだのだ。

彼の目標は離婚と子供、 この2つを勝ち取ること。

とはいっても、 奥さんにとってみれば亭主はATM、 そう簡単に
手放すわけがない。


松坂さんにとってのこの挑戦、 吉と出るか凶と出るか?








 この続きは次回に......


チェンマイって ホントいいですね!




posted by チェンマイ華麗なる独居老人 at 11:51| Comment(4) | 華麗なる生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする