2018年05月06日

独居老人の生活1181(#26忘れられない旅の思い出:富豪になった気分)


チェンマイ独居老人の華麗なる生活1181
           (忘れがたい旅の記憶‐26:富豪になった気分)


  金を稼げるだけ稼ぎ、 維持できるだけ維持し、

  与えられるだけ与えるのは男の義務である。

                                ジョン・D・ロックフェラー (米国の富豪)


絵にも書けないような美しい風景を眺めて、
「ああ〜素晴らしい!」 と、 感動する。

でも生涯残る旅の記憶は、 思いがけない出来事にあると思う。

独居老人の 「忘れがたい旅の思い出・Top‐10」 をシリーズで
お届けしております。
本日はその番外編‐36(Top‐36)です。            

                 * *

間もなく73歳になるジジイだが、 生涯で2度だけ金持ちの気分を味わったことがある。

それも思いがけなく起こったことで、 嬉しさいっぱいの忘れられない思い出だ。

今日はジジイの自慢話が入るので、 妬み癖のある方はスルーしてください。


@ アップグレード。

ジジイは40代後半、 アメリカで生活していた。
会社の人事異動(転勤)で赴任し、 一人暮らしを満喫。

年に2回、 夏休みとクリスマス休暇を利用し日本に一時帰国。

航空券は4,5か月前に予約、 航空会社はUnitedだった。
当時はまだE-Ticketなるものはなく、 出発期日の1ヵ月前くらいに発券された。

ところが依頼した旅行代理店の社員が、 ジジイの予約を入れ忘れていたのだ。

「Unitedはもう満席、 JALでお願いできませんか?」

 「えー、 Unitedのマイリッジを貯めてんのに...」 とジジイ。

「すみません、JALで何とか...アップグレードさせますから」


仕方なくジジイは初めてJAL(日本航空)利用で、 シカゴ〜成田を往復することになった。

チェックインして驚いた、 座席はファーストクラス。
勿論、 生まれて初めての経験で、 金持ちの気分を味わう。

搭乗して席に着くとシャンペン、 酒類は頼めばすぐに持って来て
くれる。

「眠っていたらxx時に起こして貰えませんか?」

と、スチュワーデスに頼んだら、 ちゃんと起こしに来てくれた。
メグ・ライアンの映画を観たかったのだ。


結局ジジイにとってのファーストクラスはこの時だけ。
今後、 こんなチャンスは得られそうにない。

一生に一度の豪華・空の旅となりそうだ。


               * *


A ピッツバーグ(米国)で富豪気分。

今から24年前、 ジジイはピッツバーグを初めて訪れた。
旅行というのか、 仕事の出張で1泊だけ。

東京本社の副社長が、 ジジイが勤務するケンタッキーの関連会社にやって来た時だ。

この副社長は、 日本出発前から指示を出す。

「ピッツバーグに行きたい、 アレンジしてくれ」

               * *

ピッツバーグは地元のNFLチーム 「スティーラーズ」 の名にも見られるように、 かつては鉄鋼生産の中心地として栄えた。

1970年代にオイルショック、 1980年代中盤の安価な輸入鉄鋼で、 地域の鉄鋼業は衰退。

工場は相次いで閉鎖に追い込まれ、 街には大量の失業者があふれた。

アメリカ鉄鋼産業の衰退は次の本が参考になる。

     pict-鉄鋼産業の崩壊.jpg

                 * *


ではここで1930年前後のピッツバーグの風景をご覧ください。
                          (Newsweek誌より)
pict-DSCN1957.jpg



pict-DSCN1960.jpg




pict-DSCN1962.jpg




pict-DSCN1963.jpg




pict-DSCN1966.jpg




pict-DSCN1967.jpg



しかしピッツバーグは鉄鋼業依存から脱却し、 ハイテク、 教育、 金融、 サービス業を中心とした地域経済へと移行、 従来の活気を取り戻す。

カーネギーメロン大学、 デュケイン大学、 ピッツバーグ大学など、多数の大学があり、 学術都市でもあるのだ。

                * *

本社副社長のピッツバーグ出張の目的は、 USX(現在USスチール)訪問。
USXはジジイが勤める米国会社の取引先、 といってもジジイの会社がお客。

だから気楽なものだ、 加えて懸案事項など何もない。
だが気楽でなかったのはジジイ。

ジジイが随行員として、 気難しい副社長を案内せねばならない。


午前中にピッツバーグ空港到着、 その足でUSXの本社に向かう。
その本社ビルは1970年に建てられた64階建て、ピッツバーグで最も高いビルである。

pict-usx-tower.jpg
  ☝  USスチール・タワー。


General Manager(以下GM)を筆頭に、 担当の課長や社員が待ち受けて歓迎。

英語堪能な副社長は、 もっぱらGMと米国景気や鉄鋼業を話題にして談笑。

随行員のジジイは、 居眠りしないよう注意、 聴いてる振りして
座っているだけ。

30分ほど経った頃か、 突然副社長がジジイに向かって訊く。

「固定費って、 英語でなんて言ったかな?」

 「Fixed costです」

ジジイの仕事はこの一言だけ。
それでもジジイの知っていた単語を訊いてくれたので助かった。


お昼時、 会議室にはランチが用意されていた。
バフェ形式で、 ビール、 ワインなど飲みながら....

この時のGMの愚痴っぽい話が忘れられない。

「夜、 赤ん坊が泣いて、 うるさくて眠れないんです」

50代前半のGMは離婚して再婚。
その相手がUSXの若い社員で、 子供を産んで間がないと言う。

社内不倫はよくある話、 これは日・米、 国は違っても同じか。


               * *


ランチでこの日の仕事は終了。
ホテル(ヒルトン)にチェックイン、 そのあとジジイは一人で街を
散策。

pict-カーソン・ストリート.jpg
             ☝ カーソン・ストリート。


夜7時、 ロビーで副社長と集合。

「俺は風邪気味、 悪いけどホテルのレストランで食おう」

食べ終わると副社長が言う。

「俺は休むから、 一人で遊びに行ってくれ」

この言葉にジジイは心で万歳を叫ぶ。


副社長をエレベーター前で見送ったジジイは、 嬉しさいっぱい、
ホテルの入り口でドアマンに言う。

 「タクシー」

「ご用意してあります」 とドアマン。

 するとやって来たのが大きなリムジン。
pict-リムジン.jpg
        ☝ イメージ画像。


運転手が笑みを浮かべてドアを開ける。

 「普通のタクシーでいいです」

「これはUSXが手配した車、 無料です。
 ご自由にお使いください」 とドアマン。


ならば遠慮は要らぬ、 広い車内を独り占め。
一軒目がライブがあるレストランへ......

二軒目はクラブ(ライブハウス)に行く。
翌日は飛行機に乗ってケンタッキーに帰るだけ。

外ではリムジンが待っていてくれる。
心置きなくグラスを空けてピッツバーグの夜を堪能した。


ホテルに帰ったのが12時前。
運転手に10ドル(約千円)のチップを渡して....

この後は印象が薄く、 ほとんど記憶にない。


ジジイがリムジンに乗ったのは過去3回。
シカゴ、 ゴールドコースト(オーストラリア)。

しかしジジイが一人で乗ったのはこのピッツバーグだけ。
富豪になった気分は、 忘れられない旅の思い出となった。


今後100%、 このような機会はないだろう。

いや、もしあるとしたら.....これか。


               ☟




pict-リムジン2.jpg



pict-リムジン4.jpg
                   ☝
                 霊柩車。



チェンマイって ホントいいですね!

 (追記)
「忘れられない旅の思い出」は、 次回からTop-10に入ります。



posted by チェンマイ華麗なる独居老人 at 10:56| Comment(2) | 旅の出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする