今回は1年ビザがテーマです。
先日 (24日) 当ブログ‐431でもお伝えしましたが、 今日も
同様にビザ延長申請に関する奮闘物語。 ではどうぞ!
チェンマイ独居老人の華麗なる生活‐436(1年ビザ延長奮闘記)
忍耐は終結された根気である。
杓子定規なお役所仕事をレッドテープと呼ぶ。
トーマス・カーライル (19世紀イギリスの歴史家・評論家)
現在、1年ビザ延長のネット予約が休止中である。
となると申請者は順番取りのため並ばねばならない。
この点ありがたいのは、 我々が年寄りであること。
即ち年寄りは朝が早い、 自然に3時、4時には目が覚める。
老人の早起き、 この理由にはこんな説がある。
就寝する時老人は、 このまま寝込み、起床することなくあの世に
行ってしまうのではないか? と考える。
そんな不安に駆られて早くに目覚め、 己の生存を確認する。
そして安心して、 「生きててよかった1日」 を繰り返すんだとか。
ならば安西さん (70代半ば) にとってはどうってことなし。
12月22日が 「生きててよかった1日」 を実感する喜びの日に
なったのである。
この日の安西さんは、 奥さん (日本人) と一緒、 自家用車で
チェンマイ・イミグレに向かう。 そして到着したのが朝の3時。
こんなバリケードをずらして車で侵入、 屋外の駐車場に置く。

イミグレがあるプロムネード館内の駐車場ゲイトは閉鎖されて
おり、 非常灯も無く真っ暗闇。
懐中電灯を照らしながら歩き、 イミグレオフィスに向かう。
もうこうなると事務所荒らしの泥棒と同じ様。
1年ビザの受付 (張り紙あり) 前には既に2名が待機。
彼らは業者からの派遣アルバイトで、 日本人申請者の代行。
安西さん、 ここでビザ延長3番目を確保しホッとする。
椅子に座り、 奥さんと深閑とした暗闇の中、 じっと待つ。
時々奥さんの手を握りしめる、ってことはなし。
(もう数十年、 手も触ったことがない由)
唯々瞑想にふけるだけ、 禅寺に行ったと思えばいい。
永平寺で座禅をやってると思えば、 これも有意義な時間だ。
4時ころ巡回の守衛がやってきて、 電灯が点された。
とは言っても、 読書できるような明るさではない。
見渡すと何処からか10人くらいが歩いてイミグレに現れる。
皆さん業者からの派遣で、 順番取りの代行者。
プロムネード近くの住人のようで、 こうして毎朝、アルバイトで
稼いでいるのだろう。
ゲートが開放され、 車が押し寄せる。
5時には業者らしき人を含め、 30人位が待ち人となる。
同じ頃業者の社員が現れて、 アルバイトの待ち人にパスポートを
手渡す。
6時には近くにある売店がオープン、 この頃には50人位が待つ。
この時間になると座る椅子も無く、 立ちん坊。
若いオンナなら、 ここで ”たちんぼ” のお仕事ができようが、
これだって婆さんでは客がつかない。
8時30分に番号札配布、 この時間のイミグレ到着は、 女が男の
誘いを断る時と同じ、 イミグレの常套句を耳にするかも。
「また今度ね」 「顔洗って出直してきて」
安西さん夫婦の申請手続き開始は9時30分ころ。
問題もなく5分で完了。
パスポートの返却は、 午前中手続き (受付) の場合、 午後
1時過ぎから。
しかしプロムネード・ショピングモールの開店は午前11時。
9:30に完了した安西さん夫婦、 モール内のカフェで待つこと
もできず、 3時間半をどうやって過ごそうか、 遣りきれない思い。
これが若夫婦ならば、 駐車中の車の中でCar Sexのお楽しみも
できよう。
70代の老夫婦では考えにも及ばず、ただ耐えるのみ。
老人に対するイミグレの非情なる仕打ち、 非道の行い......
あの世が近い我々だ、 死んだら化けて出てやろう!
イミグレさま〜
恨めしや〜
チェンマイって ホントいいですね!
(追記)
別の日の12月15日、 安西さんは90日レポートにも行った由。
この時のイミグレ到着は朝5時45分、 1番札だったそうな。
それでもオフィス業務開始まで3時間は待たねばならない。
何の意味もなさそうな90日レポートのために・・・・・・・。
なぜイミグレは、 このような暇な老人を待たせるのか!!
イミグレには敬老精神はないのか!!!
英和辞典で Immigration を引くと、
「辛抱、 忍耐、 我慢でもって待機する変態的快楽の時間、
暇でどうしようもない高齢者が浴する暇潰し機会の恩恵」
と出ている。 なーんだ、 そうだったのかー。
イミグレさま〜 レッドテープ様〜
ありがたや〜