2015年01月06日

独居老人の生活152(#3びっくり仰天)


チェンマイに来てから数年、思い出してみれば驚いた事、敬服した事など結構あるもの。
独居老人がチェンマイで見聞した事例をシリーズでお伝えしています。
え!っと思われる事もそれは本当の話です(念のため)。

本日は第4弾、あるカラオケ店でびっくり。   ではどうぞ!



チェンマイ独居老人の華麗なる生活‐152(#3びっくり仰天)



感情にまかせて突っ走る人は、ただうるさいだけです。
迷惑です。

                アルボムッレス・スマナーラ(スリカンカ、上座仏教長老)



第4話: 交遊

独居老人がチェンマイに来た当初、知人は皆無だった。
暫くすると多くの日本人と知り合いになる。

挨拶程度の顔見知りまで含めると、どのくらいになるか。
500人は超えているか、もっといるかも・・・・。


皆さん初対面だから、職業や経歴、家族構成など全く知らない。
それでも話をして行くうちにおおよその事が分かって来る。


先ずその人の喋り方や話す内容で職業が推察できる。

例えば、年齢上下に関係なく初対面でもタメ口で話す爺さんがいるが、こういう方には職人が多い。


自営業、会社経営などの人にも特徴がある。

大概「私、日本ではXXX業をやってました」等ご自分から話す。
物腰は丁寧、と言っても慇懃無礼な感じはしない。



公務員とか教師の方にも一種独特の話し方や態度があり、やはり数十年の経歴は隠しようがない。

誰にでも”らしさ”と言うのは引退後も付いて回る。



独居老人の当地の親しい友人(67歳)は、経歴通りの喋り方をする。
例えば会食などの場所を決める際、ジジイが

「ではXXXで12時に・・・」と電話やLineで告げると、

「かしこまりました」の返答が来る。


同じく71歳の友人は

「了解しました、了解です」と電話の最後を締め括る。


上記お二人とも客商売、営業・販売の業種に従事していた事が分かる。
職人、自営、公務員、教師だった人は余り使わない。



チェンマイでは色んな経歴の方々とお会いでき、友人にもなれる。
これは隠居生活における最大の面白さ、東京暮らしでは出来ない相談だ。 
義理や柵(しがらみ)がないので気が楽。

                   * *

独居老人は出会った人の前歴(過去)は訊かない主義。
しかし黙っていたのでは親交は成り立たない。

だから話は現在、未来形になる。

「チェンマイには何年お暮らしで?」

「暇なときには何をされてます?」

「お一人でお住まいですか?」

「どの辺にお住まいですか?」

「何故ロングステイにチェンマイを選ばれました?」

こんな無難な問い掛けから話は進展する。
明けっ広げな爺さんは、恋人とか若い奥さんの話、貢いだ女に逃げられた事等々、面白く語ってくれる。



一度、顔見知りの爺さんから

「何処に住んでるの?」 と訊かれたことがある。

ジジイは具体的に住まいのアパート名を答えた後、
「XXさんはどちらにお住まいですか?」と同じ事を訊く。

「いやあー、あっちの方だよ」 の返事。

自分では答えない質問を他人にするから面白い。
”こうゆう”方との”交遊” は捗(はかど)らない。



稀有な例だが、チョッと戸惑う質問も受ける。

「何処の大学を卒業しましたか?」  これは2人いた。


「何て言う会社に勤務していましたか?」  これも2人いた。

訊かれて気分を害する事はない。
ジジイは、最終学歴(学校名)や勤務先が、その人の価値や人間性とは関係ない事を、実社会の体験を通じて知っている。

仕事でチェンマイに来たのではない。余生を楽しむ為に住んでいる。
ここでは学歴も前の勤務先も関係ない、と思っている。

だから例え相手から質問されても、ジジイが同じ事を訊く事はない。
そう言う事で、この手の経歴質問には適当に応じている。



初対面の爺さんからいきなり訊かれた。

「毎月の生活費は幾らですか?」

この質問、初対面に限れば唯1人。

月々の計算はしないので、正直自分でも分からない。
質素で地味な暮らし、浪費など有り得ないからだ。

                * *


付き合いが進むと、いつの間にか相手の性格や素性が分かって来る。

そして交遊が深まる訳だが、時には付き合う爺さんの思いがけない一面を見ることもある。



川田さん(仮名・当時74歳)の一件は忘れられない。

私と川田さんが夕食後、偶然通りかかったカラオケ店に入った時の事。
我々2人が席につく、指名したホステスさん2人が一緒に座る。

我々はビールを注文して飲む、ホステスさんはドリンクを飲む。
そして先にジジイが2曲を歌い終えた。

次に川田さんが歌い始める。
すると曲(カラオケ)が途中で止まってしまう。

川田さんは同じ歌で再トライ、気持ち良く唄っているとまた曲が途中でストップした。

ここで川田さんがキレる。

「何やこのサービス! 金は払わん、帰る!」(日本語)

と怒鳴り散らして出口の外へ。
(ジジイはこれには些かびっくり)

帰らせまいとしたチーママが川田さんの腕を掴む。 
川田さんがこれを振り払った瞬間、彼の肘がチーママの顔面を
一撃。

騒ぎに気付いた店員(若い男性)3名がドッと押し寄せ、川田さんを取り囲む。

「ツーリスト・ポリスに訴えてやる」(日本語)

と川田さんはデジカメで店や店員たちを撮ろうととする。
男性店員は素早い動作でカメラのレンズを手で塞ぐ。

独居老人、「代金は払うから勘定してくれ」(タイ語)

と言って店員たちを宥める。


と、ここで”あっと驚く為五郎”、びっくり仰天。




この間に川田さんは通りかかったツクツクに飛び乗り、一人で店から去って行く。

取り残されたのはこのジジイ。



”年取れば気短になる” ことは分かるが、これでは同道する我が身に危険が及ぶ。


チェンマイにも、短気で直ぐにキレル爺さんがおられるかも。

我々は老人だ、
「老い先長く気も長く」でありたいもの。



え! 店に一人残った独居老人、その後どうなったって?

初めて行ったカラオケ店である。
日本人御用達の店ではない。日本語は通じない。

我々は勘定以前に店とトラブルになっている。

当然ながら料金はボったくり請求。

ここから店との”銭闘” (交渉)が始まる。



結論は、550バーツ/人 x 2人分を支払う事で決着。
一人で何事もなく帰宅した。

付いたホステスにはチップなし、打撲を受けたチーママには平謝り。 これで店も妥協したのである。



ジジイの”銭闘” での最後の拠(よりどころ)は、入店前に確認した上記料金(550B/人)、それ以上支払う積もりはなかった。

店内で過ごしたのは約15分、しかし時間に関係なく基本料金だけは払わねばならぬ。

悪いのはあんな程度でキレた川田さんなのだ。



翌朝、川田さんが電話をくれた。

「昨夜は袋叩きにならんかったかい?」



このユーモア、イイね! とは言いにくい。



こりゃダメだ。


川田さんとのその後の交遊は?  ご推察ください。

チェンマイって ホントいいですね!

(追記)
本日は写真なし。
となると当ブログ開始以来初めてとなり、これは避けたい。

んで、ジジイが最近読んだ本をご紹介させて戴きます。

pict-001.jpg
「世界大犯罪劇場」コリン・ウイルソン著、青土社。
大著なれど読み応えあり。
2段書きでペイジ数多く、読むのに時間が掛かった。  以上。




posted by チェンマイ華麗なる独居老人 at 01:00| Comment(8) | チェンマイ改造計画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする